救える命があれば どこへでも

AMDAネパール子ども病院視察

ネパール子ども病院訪問報告   原田 弥生子  河田 里奈


【訪問期間】  2017327日~31
【訪問者】   原田弥生子(薬剤師) 河田里奈(保健師)

【目的】
1.病院環境整備のための聞き取り調査実施や情報収集、支援方法の検討
2.スタッフの研修ニーズ、受け入れ機関や体制の検討  

【日程】
1日目 スタッフミーティング、病院内外の環境確認(昼・夜間)
2日目 ドクターミーティング参加、病院内外の環境確認、看護師長への聞き取り調査、各病棟スタッフへの不足物品等の聞き取り
3日目 病院内の環境確認、地域保健センター訪問
4日目 スタッフとの意見交換、支援内容の検討
5日目 トリブバン大学病院にて、研修先の検討のための視察

    

1.現在の医療事情
・年々の物価上昇、インフラ向上、公立病院の周産期医療無料化政策
病院では現在無料分娩を取り入れていない。そのため分娩数はかなり減っており、来院する患者の層が変化してきている。
・高度医療の提供、サービスの充実による他病院との差別化。
近隣地域でも医療向上、NICUの無料サービス開始している。
村のヘルスポストで肺炎や簡単な下痢などは対応できるようになってきた。
現在近隣に医学学校が3つあり、10年前は年間25人の医師の輩出だったが、現在はブトワル周辺でも150人の医師を輩出している。 

2.院内外環境の確認(23項目の中から下記6項目抜粋)

・外来等前のフラワーパーク・マンゴーの植樹      ・ソーラーパネル、蓄電池の設置

・外周牛の侵入ルート確認                 ・ファミリープランニング室教育教材の要望

・小児科入院患者数の増加、小児集中治療室開室    ・夜間の蚊帳対策
 

3.今後やっていきたいと出た意見
・不妊治療外来の開設、乳がん早期発見のための医療向上、院内外の環境整備 (改装計画、塀

4.医療機材の支援の決定
16項目

5.看護師長インタビュー結果
・トレーニングを受けることはスタッフのモチベーションを上げることに有効か ⇒ Yes.
研修を受けるとしたら
Nepalで研修を受けるメリットは23日で帰ってこれること。医療人としてのコミュニケーションをトレーニングしていくにはよい。参加しやすい。言葉、食事や環境面で参加しやすい。
⇒・日本とネパール国内での研修ではどちらがよいかについては、研修の種類による。高度医療をみるには日本がよいが、時間やお金、食生活の問題があるため難しい。インドでの研修は、イメージがつきにくい。学位取得に行く人はいる。ただ、今までにインドでの研修の情報を得られたことがないのでどんな研修が受けられるかイメージがつかない。医師は自分たちで勉強会や学会に行っているが、スタッフに対しての振り返りがないのでイメージがつかない。(一部抜粋) 

6.地域保健センター訪問

 

7.トリブバン大学病院での研修先の検討 

【今後の課題】
・20179月までに支援予定の医療機材が購入、稼働されているかを確認する。
・関係を継続すること、訪問し変化を認めることを継続していく。
・カトマンズでの研修の支援。
・要望にあったが今回の支援に入っていないドップラー、患者移動に使用するスライダーシートなどを訪問時に持参することを検討する。