救える命があれば どこへでも

ホウエツ病院・阿南市視察の報告

8月3~4日、AMDA神女クラブ5名、江口先生、島田さん、濱村さん計8名で南海トラフ地震が発生した際に拠点地となるホウエツ病院、阿南市中心地、徳島市松茂の海キャンプを訪問しました。

ホウエツ病院では、以前作られたヘリポートが規制により使用できなくなったものの、新たに作られたヘリポートは、24時間位置表示灯がついており、いつどこで何が起きてもヘリコプターが使用できるようになっていました。そしてヘリポートの隣には物資倉庫があり、寝袋、ガスコンロ、水、蚊取り線香、非常用トイレなど生活で必要なもの一式が揃っていました。災害時に周辺の状況を確認するドローンの操作も教えていただき、実際に上空から撮影を行うなど貴重な体験もさせてもらいました。

またホウエツ病院は、人工衛星の電話機も所持しており、地震などの災害が発生した際でも、電話が繋がるようになっていました。さらに各病棟では災害用のヘルメットや予備の医療器具が保管されていて、南海トラフ地震に備えてさまざまな取り組みがされていると感じました。

南海トラフ地震による徳島県の被害は非常に大きいと予想されており、救助活動のために使用される道路も、浸水により通行できないことが想像できました。そこで私たちは津波の被害をあまり受けない山道を車で実際に通って移動しました。車2台が対向できない道路もあり、運転していた私もヒヤヒヤしながらの道中でした。今回は実際の災害ではなく無事に通過できましたが、災害が発生した際は岩石も落ちていると考えると今よりもより狭く険しい道が続くと思いました。

また最終日には、AMDA兵庫とともに活動しているNPO法人が運営する月見ヶ丘海浜公園のキャンプ場に行きました。水道も通っており、近日中に温水シャワーも設置予定であることで現状より生活しやすい環境になると思われました。私たちAMDA神女クラブは初めてのキャンプ場訪問でしたが、メンバーが口揃えて「広い!!」というくらいすごく広くてびっくりしました。今回の視察では、南海トラフ地震発生時に必要なのは物資だけでなく経路等、色々な問題があることを知ることができました。忙しい中、視察への協力いただいたホウエツ病院の皆様、そしてこのような貴重な機会を与えて下さったAMDA兵庫の皆様、本当にありがとうございました。

文責:AMDA神女クラブ マルコス・アーニー・カバレス