救える命があれば どこへでも

阿南市避難所開設・運営訓練 活動報告

令和7年2月9日(日)徳島県阿南市にある阿南第二中学校に於いて南海トラフ巨大地震を想定した避難所開設・運営訓練、防災訓練が実施されました。参加団体は、ホウエツ病院(徳島県)、諏訪中央病院(長野県)、DiMOT、阿南市医師会、保健師、防災士、陸上自衛隊及びAMDA兵庫他、多数団体の参加がありました。そして私の所属するAMDA神女クラブからも4名が参加しました。

訓練は避難所(阿南第二中学校)に傷病者が搬送されるところから始まり、トリアージ、応急処置を行い、救急隊に傷病者の引継ぎまでの演習を行いました。訓練の様子は阿南市民も見学でき、医師によるトリアージや傷病者が担架で運ばれる様子、模擬治療の様子などを熱心に見学していました。傷病者役が、「痛い、痛い」と泣き叫んでいたり「子どもは知らんか、子どもは元気か」と叫んでいたり、実践さながらに緊迫した雰囲気で行われました。

屋内展示では、防災グッズや段ボールベッド、簡易トイレなどの展示があり、屋外ではAMDA兵庫による、冬季災害時に効力を発揮するテントを利用したサウナの採暖室を展示しました。テントを利用したサウナは簡単に組み立てられ、ストーブに薪を焚べ、サウナストーンに水を掛け蒸気を発生させるものです。体感温度や湿度を上げられる本格的なサウナに、体験いただいた多くの方に好評をいただきました。

今回の訓練の中で特に印象に残ったのは、医師がトリアージをする場面です。傷病者にトリアージタグがつけられる様子を見て、トリアージで助かる命がある一方、命に優先順位をつけることはとても厳しい判断だと感じました。

また、テントを利用したサウナを使用することで避難所での生活の質を向上させることができると実感しました。

今回参加した訓練は、私たち神女クラブにとって貴重な体験となりました。また震災を経験したことのない私たちが、災害現場で今回実施した訓練と同様な行動ができるか不安や課題が見えてきました。この不安を解消できる様、クラブ内で話し合い改善して、何れ起こるであろう南海トラフに向けて準備を進めていきたいと思います。

文責:AMDA神女クラブ 山本桃香