救える命があれば どこへでも

理事長あいさつ

2023年5月吉日

「AMDA兵庫の新たな活動に向けて〜雨にも負けず、コロナ禍にも負けず」

いつもAMDA兵庫の活動にご理解、ご協力を頂きましてありがとうございます。

私たちAMDA兵庫は、阪神淡路大震災の支援へのお礼をしようと1998年11月に建てられたAMDAネパール子ども病院を支援するために、1998年2月に設立した団体で、今年で25年を迎えました。その間、90万人以上の母子が病院を訪れ、6万人以上の赤ちゃんが誕生、乳幼児の死亡率も3分の1以下に低下、地域になくてはならない病院として機能しております。

また、東日本大震災をきっかけに災害医療にも活動の幅を広げ、西日本豪雨災害やネパール地震、熊本地震などにも医療スタッフを派遣してきました。さらに、AMDA本部が主催する南海トラフプラットフォームにも所属し、徳島県阿南市で避難所運営をするべく準備を進めてきました。

そんな中で全世界や日本全国を襲ったのが3年前のコロナ感染の拡大でした。AMDA兵庫もコロナ禍の影響を受け、多人数での集会が禁止された時期もあり、毎月集まっていた定例会も数ヶ月に1回程度となり、活動も大きく制限されました。

そんなコロナ禍ではありましたが、そんな逆境にも負けず、屋外では密になりにくい特徴を生かして、3年前から兵庫県加東市にある芸術のモリという山キャンプ場をお借りして、冬以外のシーズンでほぼ毎月防災をテーマとした山キャンプを行って来ました。また、徳島県松茂町にあるNPO法人「月見ヶ丘の浜を守る会」と連携し、年に2回程度防災海キャンプも開催し、仲間を増やしてきました。昨年には、南海トラフ発災時に不足すると思われる調整員を養成しようと、昨年6月に山キャンプで第1回の災害調整員(仮称)講習会、11月に海キャンプとホウエツ病院で第2回の講習会を行いました。また、徳島県阿南市で毎年行われている防災訓練にも参加し、阿南市支援の仲間である諏訪中央病院の医師や看護師らとの交流も進めています。

AMDAネパール子ども病院にもコロナ禍の物資不足が襲い、職員らの経済的な困窮が予想されたため、一昨年AMDAネパール支部の全職員に対し、AMDA本部とともに物資支援を行い、職員から感謝のメッセージを頂きました。子ども病院は現在も変わらずネパールの多くの母子の医療に貢献を続けております。

また、AMDA兵庫では、江口理事長、鈴記前副理事長、小倉前筆頭理事の3人が風に立つライオン基金の医師の集まりである「風の団」に所属し、風に立つライオン基金の医師や看護師、スタッフと交流を進めてきました。また、風の団のご縁から、KISA-II隊の中川卯衣先生を仲間に迎え、今年度から副理事長に就任頂き、AMDA兵庫に新しい風を吹かせてくれています。その甲斐があって、今年3月15日の風に立つライオン基金理事会にて、AMDAとAMDA兵庫、風に立つライオン基金との三者連携協定を結ぶことの内諾を得ました。

ますます活動の幅を広げるAMDA兵庫の活動に、ご理解とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

AMDA兵庫理事長
江口貴博