救える命があれば どこへでも

AMDAネパール子ども病院訪問

AMDAネパール子ども病院訪問   神德 規子


日 時:2017年8月24日~28日(ブトワール)28・29日(カトマンズ)
活動者:神德 和郎、神德 規子、高梨 信子

病院関連での報告

3年9ヶ月ぶりの訪問で看護の視点での評価を行った。3月に訪問した河田さんへ看護部長が進歩は遅いが向上していることを認めて欲しいとの発言を尊重し、巡回した。

私は3回(2009・2010・2013年)のワークショップを実施した。

ワークショップが生かされているかの視点では母乳哺育、OP室の手術器械の2重ラップは継続中。

感染防止の手洗いの指導がタオルからアルコール手洗いに変化していた。分娩室のカーテンがやっと整備されたが、まだ個々ではない。使用状況は分娩に遭わず確認できていない。

NICUでは新しいカンガルーケアが実施されていた。OP室の体温保持の方法は遭遇せず確認できなかった。

点滴時の清潔保持は針にキャップをして保持されていたが、点滴セットは2日で交換するとか、経済的理由が影響していると考えられる。点滴薬液は一日で交換するとか、確認は取れませんでした。

1.変化していたこと

1)外観

・OPD前庭が整備されていた。(花が咲くは終わったとか)
・全体的に前回に比較すると綺麗になっていた
・病院周辺での家族の炊事は見かけなかった。

2)大きな変化は、旧病棟(第1棟)が小児病棟になっていた。

OPDの2階の病棟は研修生用の寮へに
NICUの跡が小児外科病室に
PICU 6bedも新設されていた。
QQ外来が玄関前に移動、その奥に経過観察室(15床)を設けていた。
薬局の前のQQ外来は小児病室に、

✩拡散していた小児病棟が一ヶ所に集まって、管理しやすいのでは?

3)管理棟に看護部長室が設けられていた。

看護部の位置づけが良くなったのか期待したい。

4)4年経過した新病棟のOP室の床はボロボロ、懸念した通りである。前回の訪問は、開業1ヶ月後の訪問であったが、OP室の床は既に波打っていた。

2.下記の小機器の贈呈を行う。

・自動血圧計-――――1台
・小児用オキシゲンモニター―――3台
・電子体温計――――――耳用―1個、他3個

✩配置場所については一任したがオキシゲンモニターは1台、QQ外来に配置することを希望する。(QQは後回しにされるのではと懸念したから)

3.変化していないこと

・病院周囲の洗濯物干しは減少しているようだが、相変わらずである。
・家族棟に泊まれない人が居るようで、布団や毛布が置かれていた。
・post OP・NICUの前には患者家族が大勢たむろしている。

今回の訪問はゆっくりと病棟の看護のチェックができず、いろんな場面に遭遇できなかった。看護の質の変化のチェックは時間をかける必要があると思います。今回の訪問での実感です。

Workshopについて

今回の滞在では以前から提唱し続けている、「5S」の遵守について再度指導させていただいた。「5S」とは次の5項目をまとめたものである。整理、整頓、清掃、清潔、しつけ。

言葉の壁もあり、Workshop内容について現地からの直接のリクエストは無いものの、看護部長はじめ看護師の平均勤務年数が10年を超えていることを鑑みると、看護管理・婦長業務についての更なる教育支援の必要性があるのではと、AMDA兵庫では常々考えている。今後はトリプバン大学病院研修参加への支援も含め現地の要望も聞きながら計画していきたい。